1. はじめに:衝撃のKO敗戦と青木の覚悟
2025年11月16日、ONE Championship「ONE 173」で行われたライト級対戦。かつて“跳関十段”と称されるグラップラー、青木真也(42歳)が、手塚裕之(35歳)との戦いで2ラウンドKO負けを喫した。 スポニチ Sponichi Annex+2スポニチ Sponichi Annex+2
試合後、青木は「何の後悔もない」と語り、プロとしての誇りを示した。 オリコン+1
この敗戦は、単なる勝ち負け以上の意味を持つ。彼のキャリアの終盤、そして格闘技界における“強さ”とは何かを改めて問われる試合となった。
2. 試合内容・敗因の分析
2-1. 試合の流れ
1R、青木はタックルを仕掛けてテイクダウンに成功し、ツイスターフックであわやの展開をつくり、その後もトップコントロールを取る。 スポニチ Sponichi Annex+1
しかし2R開始直後、手塚の右ボディ→鉄槌の連打を浴びてダウン。そこから追加の打撃でKOを奪われた。 スポニチ Sponichi Annex+1
2-2. 敗因を読み解く
- ディフェンスの甘さ:青木はグラップルを主軸にするファイターだが、この試合では打撃への耐性の無さが露わになる。
- 年齢の影響:42歳という年齢も無視できない。被弾後の反応速度や回復力にも年齢による差が出た可能性がある。
- モチベーションの変化:直前の会見で「やる意味もない」「見せたいものがない」と発言していた青木。 nikkansports.com 戦うことへのモチベーションや覚悟に、微妙なズレがあったかもしれない。トップコントロールを取っても、パウンドや鉄槌を落とさず、極めへの執着心も薄れているように見えた。終始不敵に笑っていることろも気になった点だ。
3. 手塚裕之とはどんな選手か?筋トレ・身体づくりを探る
3-1. 基本プロフィール
- 所属:ハイブリッドレスリング山田道場 / TGFC eFight〖イーファイト〗格闘技情報を毎日配信!
- 年齢:35歳(青木より若干世代が下) eFight〖イーファイト〗格闘技情報を毎日配信!
- スタイル:グラップリング+MMA。フィジーカーのような鍛えられたマッチョ体型で打撃も使える。
3-2. 身体タイプとトレーニング傾向
- 筋肉の密度とパワー:手塚はボディビルダーほど大きな筋肉ではないが、密度が高く機能性が極めて強い。パワーが強み。
- 筋トレスタイル:スクワット、デッドリフト等、所謂筋トレ種目のほかに、クリーン系のプライオメトリックも取り入れており、爆発力と持久力のバランスが良い。
- 体づくりの戦略:筋肉より“強さ・タフさ”を重視。体幹・コアを極めつつ、試合で使える筋肉を効率よく作るタイプ。
4. 青木真也の筋肉・トレーニングスタイル
4-1. 戦い方 ⇒ 筋トレへの反映
- グラップルを主軸:関節技・サブミッションを得意とする青木。トレーニングでは柔術、寝技、関節コントロールを重視。
- スタミナ用トレーニング:試合で長時間動き続けるため、有酸素+無酸素のミックストレーニングが必須。
- 体づくりの哲学:“実戦で使える筋肉”を重視。無駄な肥大よりも、関節可動域・技術を犠牲にしない筋肉作り。
4-2. 年齢とトレーニング調整
年齢を考慮して、かつてのような“無茶な量”ではなく、リカバリー重視+質重視のトレーニングにシフトしてきた。
これにより長年戦ってきた体を維持しつつ、パフォーマンスを落とさない戦略を取っていたはず。
5. 両者の筋肉づくり・身体の対比から見る“勝敗の構図”
| 項目 | 青木真也 | 手塚裕之 |
|---|---|---|
| 年齢 | 42歳(キャリア晩年) | 35歳(成熟期) |
| トレーニング軸 | 関節技/グラップル重視 | グラップリング+筋トレ + 打撃 |
| 筋肉タイプ | 実用筋肉、可動域重視 | 密度+爆発力重視 |
| ストレングス | 関節コントロール、寝技 | パワー、立ち技打撃兼備 |
| 体重管理 | 実戦+維持向け | 試合体重への適応力あり |
青木は関節技・テイクダウンという“地上戦”に強く、試合序盤で自分のペースを作る戦略を選ぶ。一方、手塚はその地上戦を受けつつも、打撃とパワーを融合させたスタイルで勝ち筋を持つ。今回のKO負けは、彼の“強さ”を証明するものでもある。
6. 青木敗戦の意味と今後
- 青木は「敗戦しても退くつもりはない」と語っている。 スポニチ Sponichi Annex+1
- だが彼のコメントには 微かな疲れ・達観も感じられ、「この試合は区切り」としての意味合いもある。
- トレーニングスタイルを変えてまで再起をかけるか、あるいはセカンドキャリア(指導・エンタメ)へ移行する可能性も十分ある。
7. まとめ:敗戦は終わりではなく“深化の一歩”
青木真也と手塚裕之の対戦は、ただのKO決着以上の意味を持つ。
- 青木は自分のスタイルと身体を貫いた
- 手塚は力・技・フォームを兼ね備えた“完全体”として勝利を掴んだ
- 筋トレ・身体づくりの観点で見れば、両者は“異なる哲学”を持つ格闘家
- 青木の敗戦は、彼のファイティングキャリアをさらに深く語れる転換点
観客・ファンは、この敗北を「終わり」ではなく「第二章の始まり」として見る価値がある。
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